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平成23年度英国ハル大学理系語学研修に参加

2012年05月01日
 当プロジェクトの平成23年度英国ハル大学理系語学研修に、理学部及び生活科学部の学生8名が参加しました。

 昨年度に引き続き、当プロジェクトで募集を行った英国ハル大学の理系語学研修(2012年2月11日〜3月25日)に、理学部及び生活科学部の1年生7名、2年生1名の計8名が参加しました。
 研修では、基礎的な英語学習に加え、英国の文化を学びながら様々な話題に関するコミュニケーション及びディスカッション技術を習得するための授業やビジネス英語の学習、そして本学学生のために特別に組まれた理系英語(English for Maths, Science and Technology)の授業が実施されました。
 この他、ハル大学で日本語を学んでいる学生とのLanguage Exchangeのプログラムや現地小学校の訪問などが行われ、英語学習にとどまらず、将来国際社会で活躍するために何が必要なのかを学ぶ貴重な体験をすることができました。

 参加した学生からの報告の一部を紹介します。
<報告1>
… 授業以外にも、放課後には私の(タンデム)パートナーと頻繁に会い、一緒に勉強をしました。… 勉強だけでなく、彼女の家を訪ねて、お互いの国の郷土料理をご馳走したり、一緒に買い物に行ったり近郊を散策したりして、親交を深めました。おかげで、英語がペラペラになったかと言われれば、そんな安直な話ではありませんが、少なくとも自分の中での英語への抵抗感や劣等感を一掃することができました。また、英語でのコミュニケーションの楽しさ、大切さをこの六週間で学ぶことができたことは私にとってとても有意義であり、自信にもなりました。
<報告2>
English for Maths, Science, and Technologyの授業は週に2コマで、データの比較や分析の仕方、原因と結果の書き方、実験の考察の仕方などを含めた科学的な文章の書き方、更にプレゼンテーションのスキルについてなど、理系にとって必須となる知識やテクニックを豊富に学ぶことができ、大変役に立ちました。… 実際に研修に行ってクラスメートや他の国から来た留学生と話をしてみると、簡単な英文だけでも自分が想像していた以上にコミュニケーションがとれることが分かり、自分の英語力に自信が持てるようになりました。自分が思ったことを正確に伝えるのは難しく、どう表現したら良いのかが分からずもどかしい思いをすることもありましたが、そんな中できちんと自分の思っていることが伝えられた時には、大きな喜びと達成感を感じました。この達成感や喜びが、言語を学ぶ際の原動力になっていくのではないかと思いました。そして今回の研修を通して、様々な国から来た人と英語という共通の言語を用いてつながることができるすばらしさを実感しました。
<報告3>
この留学期間内に、私は沢山の人と出会いました。… どの出会いも、私にとってはとてもかけがえのないものであり、また刺激的でした。大学の学生の方に共通して言えることは、皆とても積極的で向上心のある方ばかりであるということです。イギリスでの留学生用の授業は、日本での講義型の授業とは違い、参加型の授業が主流でした。一つの大きな机を全員で囲み、そこで授業を行います。そこにいる生徒さんの発言力は、第一言語が英語ではない人々だとは思えないほどしっかりしていて、またどうにかして自分の考えを伝えようという思いがあり、なかなか発言できない自分へのもどかしさを感じると同時に、自分も何か伝えなければ!という思いが強くなりました。私はクラスメイトからの刺激によって、今回の留学の研修を有意義なものにできたのだと確信しています。… 短期留学に参加するということは、ただ英語を勉強しにいくのではありません。その中で文化に触れ、その土地の人々と関わり、またそこでの生活に基盤を置くことになります。このような経験を学生のうちにすることは、とても有意義なことであり、これからの大学での授業への意欲の高まりにも繋がりました。
<報告4>
どの授業も大変有意義でしたが、私が特に大好きだった授業は”English for Maths, Science and Technology”です。この授業では普段の英語学習の中では学べないような科学論文の書き方や調べ方など、理系にとって必要な知識をたくさん学ぶことができました。他にもプレゼンテーションの仕方などについても学習しました。これらの当初から受ける予定だった授業に加え、先生にお願いして正規の授業も聴講しました。正規の授業では、当然のことながらネイティヴ向けに授業が進められるため話すスピードはナチュラルスピードですし、パワーポイントのスライドが変わっていくのも速く、授業についていくことは大変でしたが、ナチュラルスピードはどの程度のものか、正規の授業ではどのようにノートをとればよいかなどのポイントを知ることができとても良い経験となりました。
<報告5>
”Foundation British”は、イギリスの文化をたくさん学ぶことが出来、また、同じクラスの他国出身の方の、日本人とは異なる考え方を聞くことが出来、とても興味深い経験となりました。また、私はハル大学の通常のクラスにもいくつか参加させていただきましたが、日本での授業では受けたことのない内容の授業で、生徒も積極的で、その中に入ることができていい経験となりました。…研究参加による成果としては、やはりリスニング力だと思います。イギリスに行って間もない時は、日本で学んでいるアメリカ英語ですら日常会話は聞き取れなかったのですが、帰国時には田舎町であるハル地方のなまりも含めて理解できるようになりました。帰国の飛行機内で字幕なしで海外ドラマを理解することが出来て嬉しかったです。
<報告6>
学校生活を通してまず感じたことは、どの生徒も自分の意思を持ち、それを明確に相手に伝えようと努力をしていることです。ハル大学には、他国から来た生徒がたくさんいます。授業の際、問題や議論に対し、自分で考え、それを母国語ではない英語で伝えます。時には上手く表現できないこともありましたが、みんなが自分の意見を、自分自身で考えたその経緯を話していました。最初のうちは、わたしにとって、他の人や違う立場の人を納得させることできるように自分の意見を言うことは、簡単なことではありませんでした。英語での適切な表現がわからず、時間がかかることも多くありましたが、生徒や先生は、わたしが自分の言葉で、自分の意見を言い終わるまで、静かに待って、聴いてくれました。そのうちに、自分の意思を伝えることに慣れ、その重要性に気が付きました。自分の意見を押し付けるのでなく、相手に理解してもらえるように主張することは、他人とのコミュニケーションでなくてはならないものであり、そうすることで自分自身に責任を持ち、また、自信が持てるようになりました。真剣にお互いの意見を言うことは、お互いを知ることへつながり、異なる文化で育ってきた人たちと、英語を通して話をすることができました。そのうちに、もっと話したい、自分のことや、日本のことを伝えたい、と思うようになり、英語を話す機会が増え、英語を向上することができたと思います。
<報告7>
授業を通して私が最も感じたことは、もっと日本のことを知っておくべきだった、ということです。授業の中で、イギリスと他の国々を比較する場合など、日本のことについて先生に聞かれる場面も多々ありました。… 他国の文化について学ぶことも必要ですが、日本のことについてもっと深く学んでおくべきだったと思いました。…この研修に参加する前は、発音が悪い、単語がわからないなどといったことで不安を感じていましたが、研修に参加してみて、何を伝えるか、伝えたいことがあるのか、といったことの方が大切なのだと気づかされました。聞きたいことがあったらすぐに質問し、相手とのコミュニケーションをとる、という姿勢が必要なのだと感じました。誰かの意見を真剣に聞き、それについて考え、自分の意見をしっかりと持つ、そのような考え方をしていかなくてはいけないと思いました。… この研修中に、たくさんの英語を聞き、たくさんの英語の文章を読んだことにより、英語というものを自然に受け入れることができるようになりました。… 英語を読むスピードも上がり、理解力も向上したので、今後も、この研修で培った英語に対する慣れを活かして、英語文献や英語で書かれた小説、記事などを積極的に読んでいきたいと思います。
<報告8>
英語を共通言語として、色んな国の人とコミュニケーションを取れるのはとても面白いことだと実感しました。留学前は英語自体に興味がありましたが、今は英語を通してイギリスの文化に触れること、世界の文化に触れることにとても興味をもつようになりました。… 将来、英語を使って、自分の専門分野について世界の人と、ディスカッションが出来たらとても楽しいだろうと思います。… この研修を通して、本当にたくさんの友達が出来ました。HULL大学にはタンデムパートナーと言って、お互いに学びたい言語を母国語としている人同士がペアになって学習するシステムがあります。私たちも、日本語を勉強しているイギリス人の学生とペアを組ませていただきました。… また自分のタンデムパートナー以外にも、ハル大で日本語を勉強している学生とPubに行ったり、友達のタンデムパートナーと食事をしたり、同じ寮の子と週末に出かけたり、寮でpartyをしたり、気づけば、学校を歩いていれば、必ず誰か知り合いに会うくらいに友達が増えていました。…