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海外留学

2018年5月8日更新

 お茶大生物では、沢山の学生が海外留学で貴重な経験と成長を手に入れています。以下のような様々な海外留学プログラムがあり、自分に合ったものを選択することができます。


・春のハル大学への語学研修
理系中心の6週間程度の語学研修で,主に学部生対象です。

・日韓3女子大シンポ
理系だけの(たった3日ですが)ソウルの梨花女子大に行きます。研究活動をしている学生が対象ですので、4年生、大学院生です。

・JASSO派遣プログラム
4年生、大学院生が海外の共同研究先で研究を進めるプログラムです。1ヶ月8万円だけ支給されます。

・ブッパタールへの半年間留学
大学院生(主にM1)が対象で、先方で受講できる講義は、物理、数学、情報科学に限定されています。

・協定校への交換留学
本学協定校への留学です。理系だけに限っているわけではありませんが、協定先の大学が理系の学生に限定している場合があります。詳細は国際交流センターを訪問してください。学部2年生以上(大学院生も)が対象です。

・トビタテプログラム
文科省が音頭をとっている留学プログラムで、これも理工系に力を入れています。
http://www.tobitate.mext.go.jp/


柴田眞侑

 「土曜日だよ?」これはメンターが私にかけた言葉です。

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 私はTOMODACHI STEMプログラム参加者として、2年生の春休みを利用し、5週間のアメリカ研修に行ってきました。TOMODACHI STEMプログラムは日本全国の理系女子大学生に開かれた研修プログラムです。日本国内だけでなく、世界での研究の進められ方も直接見て学びたいと思っていた私にとって、TOMODACHI STEMプログラムは最適な機会だったので、応募を決めました。
 はじめの4週間はテキサス州Rice大学で研究し、最後の1週間はフィラデルフィアとワシントンD.C.で様々な大学、エネルギー省、JAXAや主催者である米日カウンシルのオフィスを訪問しました。
 Rice大学ではCenter for Theoretical Biological PhysicsのJosé Onuchic先生のもと、二人のメンターとともに構造生物学の研究プロジェクトに取り組みました。
研修では、自分が今まで学んできたこと、体験してきたことが十二分に生かされていると日々感じました。
 学術面では、自分が専攻している生物学はもちろんのこと、必修ではないけれど興味をもって履修した計算化学、中学生高校生時代に頑張って勉強した英語が特に役にたったと感じました。

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 生活面では、宿舎で一人暮らしをした経験が役に立ちました。多少自炊ができたこと、洗濯などの家事に慣れていることには本当に助けられました。Rice大学での最終週には研究成果のポスター発表会があったので、発表の前の週はポスター作成や発表の練習に追われることとなりました。その時に、家事が全く初めてではなかったので、ある程度の生活レベルを維持しつつも家事にあまり時間を取られることなく、ポスター発表会の準備に集中して取り組むことができました。
 英語や生物の知識が海外研究研修で役に立つのは想像できましたが、一人暮らしの経験がこれほど助けになるとは思いませんでした。将来どういきるか現時点ではわからない学びや経験も、何らかの形で役に立つものだから、学術面でも生活面でも興味のあることをなるべく多く体験し学ぼうと思いました。
 この研修では、今までの経験が生かされるとともに、多くの新しいことも学びました。私が学んだことの中で最も印象的だったのは、研究者が皆メリハリをつけて生活していたことです。仕事をする時には最大限集中し、遊ぶ時には最大限リラックスする。両者をきっちり区別し、バランスをとる。
 研究プロジェクトが始まって2週間目の金曜日。メンターと三人で次にやることを話していたときのことです。私は「次のステップは一人でできるので、明日進めて、月曜日に結果を報告します。」と言いました。するとメンターの一人が、「明日は土曜日だよ?なぜ週末に仕事をするの?」と聞いてきました。するともう一人のメンターも「週末はリラックスしたほうがいいよ。週明けに次のステップをやればいいじゃないか。」と他方のメンターの意見に同意しました。私は驚きました。ポスター発表に余裕を持って準備するため週末を使ってプロジェクトを進めておいほうが良いと思っていたからです。

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 メンターの一人はお昼にラボに来て、日が暮れる頃に帰り、ラボにいる間、ラボの他の研究者とよくおしゃべりをしていました。しかし、仕事をするときには、周りの人が声をかけられないくらいの気迫で集中して取り組んでいました。このメンターだけでなく、もう一人のメンターもラボの他の研究者皆もON/OFFのスイッチがはっきりしていました。普段から、休日にも勉強や課題などを持ち込んでしまう私には目からウロコな働き方でした。集中するときにしっかり集中して、休む時にはしっかり休む。休みの時に興味のあることに取り組む。そのような生活をしたら楽しく仕事を続けられるし、仕事も豊かになると思いました。
 5週間という短い期間でしたが、今まで中学・高校・大学で学び体験してきたことが具体的にどのように研究生活に生かされるのかを目の当たりにするとともに、今後の生活スタイルの目標を見つけることができました。いつもあたたかく応援してくださるお茶の水女子大学の先生方、込み入った手続きを快く引き受けてくださった教務の方そしてこのような素敵な機会を与えてくれたTOMODACHI STEMプログラムの方々に感謝しながら、研修で学んだことをいかして今後の学生生活をより良いものにしたいと考えています。


大島実莉

 学部一年生の時に参加したマンチェスターでの夏季短期語学研修が、私の初海外経験でした。様々なバックグラウンドを持った人と出会い、英語という共通言語でコミュニケーションできることに感動しました。将来は場を問わずに様々な人と協働できるようになりたいと思い、海外で自分の専攻を学ぶという目標ができました。大学院に進み、専攻しているバイオインフォマティクスの専門コースがある協定校である、フィンランドのタンペレ大学に一学年留学することにしました。合わせて、官民協働留学支援制度であるトビタテ!留学JAPANに二回目の応募で採用され、アメリカでの研究インターンシップを組み合わせた留学を行いました。

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フィンランドのコースメイト

・試行錯誤したフィンランドでの日々
 9月の新学年前に環境に慣れるため、8月のサマースクールから参加しました。サマースクールはレクリエーションの要素も多く、フィンランド語の基礎や、文化を学ぶコースを受講しました。参加学生の中には私同様の留学生も多く、その後も長く付き合う友達ができました。9月の授業が始まってからは、悩みも多い日々でした。初日のオリエンテーションで、私の所属するコースには学生が5名しかいないことが判明し、理系キャンパスに通う交換留学生は私を含め2名しかいませんでした。なんとかコースの学生と仲良くなろうとするも、全員人見知りでそっけなく、心が折れました。コースの教授が開いたバーでの懇親会も静か。親しくなろうと、話を振ってもあまり会話が弾みません。毎日授業で会う時も空回っているようで、話さないほうがいいのかなと思うようになりました。しかし、私はもっと様々なことを自由に話せるようになりたくて留学に来たのであり、

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トナカイに会いました

周りがどうであれ好きな時に好きなことを話さないでどうするのだと気持ちを切り替え、接し続けました。課題の量が多く、教えあったり勉強会を開くなかで、名前を呼んでくれるようになり、頼ってくれるようになった時は嬉しかったです。フィンランドの人曰く、フィンランド人はシャイであまり感情を表に出さないそうです。「日本だったらみんなこう振る舞う」という私の中の当たり前を勝手に求めて苦しんでいたのだなと思いました。コースの一学年上の学生は全員留年している厳しいコースだったのですが、なんとか助け合って単位を取ることができました。専攻の勉強の他にも、多くの人と知り合いたいと思い、学生が多い本キャンパスの授業もとり、留学生が多い寮に引っ越しました。ヨーロッパ圏の学生が多く留学していたので、お互いの国のイメージを話しているときなどが面白かったです。郷に行っては郷に従えといいますが、従ってシャイな自分になってしまったら、何も得られなかったと思います。自分らしくいることが大切だと思いました。この留学で知り合った友達との交流をこれからも深めていきたいと思います。

・コミュニケーションが大事だと再認識したアメリカ
 アメリカでは指導教員の紹介でテキサス州ヒューストンのBaylor college of MedicineのOlivier Lichtarge研究室で2ヶ月間研究を行いました。30名程が所属する大きい研究室にも関わらず学生間のネットワークがしっかり働いていることが印象的でした。一人一人が自分の分野のプロである(教えられるくらい精通している)ことや、相談すると、それに詳しい誰かにすぐ繋げてくれるというスピード感の中での研

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アメリカの研究室で

究はとてもワクワクするものでした。学費を納めるのではなく、研究室からお金をもらって研究をしているという緊張感と忙しさがあるアメリカの大学院生。しかし、忙しいからといって課題だけに集中し視野を狭くしてしまうのではなく、誰かと話す余裕を持つ、情報交換をすることをとても大切にしていると感じました。毎週金曜のランチはみんなで集まってケータリングを食べるのですが、他愛ないおしゃべりあり、最近気になる技術の話ありでインプットとアウトプットが一気に起こる楽しい場でした。忙しい時ほど良いコミュニケーションをとることが大切ということを再認識しました。


 フィンランド、アメリカの異なる二カ国で過ごしてみて今まで気がつかなかった自分のクセに気がついたり、逆に気がつかなかったところを褒めてもらえたりしました。研究や学業面での学びもはもちろん、人と接するということを改めて考えられた経験だったと思います。お世話になった研究員が「人とのつながりはとっても大切だよ、途絶えさせちゃだめ」と話してくれました。帰国したけれど、知り合った人との中をゆるく長く繋げていきたいと思っています。



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