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カリキュラム

2022年7月11日更新

特色と流れ

1-2年次前半

1年次から2年次前半に現代数学を学ぶ上で基礎となる線形代数,微分積分,集合論を必修として,講義と演習でしっかり学ばせる体制をとっています.またそれと平行して,予備知識がなくても理解できる題材をテーマとした講義によって,数学的教養を身に付け,具体的対象の面白さを体験し,抽象的な現代数学への動機付けを行います.

学生の皆さんは,講義をよく聞き,演習では積極的に発表してください.問題を解くアイデアを考え,それを実現する粗い原稿を作り,その後,用語・記号の統一をとって完成した解答を書くことが求められています.

2年次後半-4年次

2年次後半から位相空間論,群論など,より抽象的な理論が導入され,3年次前半にかけて,数学のあらゆる分野で必要になる代数・幾何・解析の基礎を本格的に学習します.幅広い分野の講義が演習とともに用意されています.また,3年次前期には,数学研究の標準スタイルであるゼミも体験します.3年次後期から4年次には,数学の幅広い分野にわたり多くの選択科目が用意されています.これはより高度な数学を 学んでいく上でなるべく多くの分野に触れ,一つの専門分野のみでなく,数学全般に対する視野を広げてもらうための試みです.

数学講究

4年次には,1年を通して数学講究というゼミにおいて数学の研究をします.数学講究では,最大4名の少人数のグループに分かれて,希望する教員の下で特定のテーマの文献を読み,年度末にその成果をゼミ発表会で発表します.

ゼミでは,学生に論文や本を読んできてもらい,その内容を指導教員らの前で黒板等を使いながら説明・解説したり問題の解答を行います.学生の発表に対して指導教員は,いろいろと質問します.例えば,「全体として何が書いてありましたか」 「その定義の意味はどうことですか,なぜそういう定義をするのだと思いますか」 「その仮定が満たされる例をあげてください」「反例をあげてください」 「明らかに正しい,といったところは本当に明らかですか.説明してください」「証明の中でその仮定はどこで本質的に効いていますか」「その定理について他の証明は考えられませんか」「その定理の一般化は考えられませんか」等々.このような質疑応答を通して内容をより深く理解し,同時に論理的な思考能力を身に付けます.場合によっては数学を作り上げる研究の一端を見ることもできます.

その他の特色

学生2,3名に1教員の割合で担当教員を決め,高校と大学での勉強の仕方の違いへの戸惑い,一人暮らしを始めたばかりの不安など,様々な悩みの相談にのる「スーパーバイザー制」を採用し,よりきめ細かい指導を行っています.

数学においては,お互いの考えをぶつけ合う活発な議論を通して,より深い理解が得らることが少なくありません.学生同士,あるいは学生と教員が自由に活発な議論を行うため,談話室,ディスカッションルームが設けられています.授業の合間に,放課後に,多くの学生達が集うコミュニケーションスペースとなっています.

カリキュラム表

数学科の主プログラムと強化プログラムを履修する場合のカリキュラムは以下の通りです.3・4年共通講義は一部を除いて隔年開講となります.1・2学期に開講される場合もあります.

  • は主プログラムの必修科目
  • は主プログラムの選択科目
  • は強化プログラムの選択科目
カリキュラム表
1学期 2学期 3学期 4学期
1年 線形代数学1(週2) 線形代数学2(週2) 線形代数学3(週2) 線形代数学4(週2)
微分積分学1(週2) 微分積分学2(週2) 微分積分学3(週2) 微分積分学4(週2)
集合論1 集合論2
初等代数学 確率序論
数理逍遥(1~4年共通)
コンピュータシステム序論
2年

線形代数学5(週2)

線形代数学6(週2) 位相空間論1(週2) 位相空間論2(週2)
微分積分学5(週2) 微分積分学6(週2) 群論1(週2) 群論2(週2)
集合論3 ベクトル解析
数学英語(週2) 数理解析序論
グラフ理論 数理逍遥(1~4年共通)
3年 関数論1(週2) 関数論2(週2) 数理逍遥(1~4年共通)
環論(週2) 体論(週2)
多様体論1(週2) 多様体論2(週2)
積分論1(週2) 積分論2(週2)
数学輪講
4年 数学講究

3・4年
共通講義

フーリエ解析とラプラス変換
加群と表現
ガロア理論
関数解析
微分方程式
関数論続論
微分幾何学
位相幾何学
暗号と符号
組み合わせ論
数理構造特別講義
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