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カリキュラム

2022年7月1日更新

物理学科のカリキュラム

カリキュラムの特徴

大学における物理学教育の目的は、単に最新の物理知識を習得することだけではなく、その過程で自由なものの見方・柔軟な思考・未知の現象の背後にある本質を見抜く忍耐と洞察力などを養うことにあります。
このためには、単に黒板の式をノートに写し取るような授業は無意味で、学生が積極的に講義・実験等に関わらなければなりません。物理学科では、自分の考えをまとめ、それを発表し、更に討論を通して理解を深めていくような講義形態をめざしています。
例えば、1年次の4月から演習・ゼミ形式の授業を実施しています。物理学科の学生定員は20名で、教員と学生、および、学生間の対話・討論を行うのに適切な人数です。
また、基本的な知識と技術を修得するにはある程度の訓練が必要で、そのために演習や実験が組まれています。
さらに、特に優秀な学生は、3年次を終わった時点で大学院修士課程に進学することも可能で、すでに実績があります。
カリキュラム
Curriculum 1年次 2年次 3年次 4年次






  • 古典力学
  • 解析力学
  • 電磁気学 I
  • 電磁気学 II
  • 物理数学 I
  • 物理数学 II
  • 量子力学 I
  • 量子力学 II
  • 熱力学
  • 数理物理学
  • 力学系理論
  • 統計力学
  • 量子力学III



  • 物理英語
  • 宇宙・地球科学
  • 大気・海洋科学概論
  • 物理実験学
  • 相対論
  • 物性物理学序論
  • 連続体物理学
  • ソフトマター物理
  • 放射線基礎講義
  • 物理学基礎研究
  • 相転移物理学
  • 固体電子論
  • 基礎エレクトロニクス
  • 宇宙物理学
  • 流体力学
  • 量子光学
  • 素粒子物理学
  • 凝縮系物理学
  • 原子核物理学
実験・
演習科目

  • 力学演習
  • 電磁気学演習
  • 基礎物理学実験
  • 量子力学演習
  • 物理数学演習
  • 物理学実験
  • 統計力学演習
  • 特別研究

  • 化学基礎実験
  • 生物学基礎実験
  • 地学基礎実験
  • 計算物理学講義・演習
物理学科関連科目
  • 初等解析学 I
  • 初等解析学 II
  • 初等線形代数学
  • 初等代数学
  • 基礎化学 A
  • 基礎化学 B 
  • 基礎生物学 A 
  • 基礎生物学 B 
  • 大気・海洋科学概論 
  • 数理基礎論
  • 確率序論
  • コンピュータシステム序論

Point 1: 少人数教育

ここでは、学生定員が20名なので、高校の時の約半分の人数で教育を受けることができます。教員と学生の距離が近いので、物理を学ぶ上での質問のみならず、教員の物理観や経験等、いろいろな情報を聞き出すことが出来ます。さらに各学年には担当教員がつくので、大学生活全般について相談することができます。

Point 2: 学生実験

物理学科では、講義等で学習した内容を学生自身が実際に実験により実証・確認する事を重視しています。この為、2年後期に学生実験が始まります。2年次は、実験誤差の取り扱いの後、オシロスコープ・電源回路、力学、電位差計・等電位線、光の屈折、減衰振動、熱電対など、それまでに学んだ物理現象を体現するための実験を、そして、続く3年次は、その応用として、超伝導、コンプトン散乱、X線回折、プランク定数、電気伝導といった最先端研究に不可欠な基礎的実験手段の習得を目指した実習を行い、実証論的なものの考え方を養います。

Point 3: 特別研究

物理学科では学部4年生になると学生がそれぞれ希望する教員の研究室に所属しより専門的な研究に携わります。これを特別研究と呼びます。理論系の研究室は6つあり、素粒子、宇宙論、統計・数理物理、表面物性、量子情報・非平衡統計力学、ソフトマター物理といった幅広い研究分野をカバーしています。 理論系の研究室では、4年生の前半は主に専門書や論文を輪講し、後半は各自の研究テーマについて数値シミュレーションや解析的手法で独自の研究を推進します。また、実験研究室は4つあり、磁性・超伝導を含む強相関電子系やスピントロニックスの研究、素粒子実験などの研究が行われています。また、実験系の研究室では、大学を飛び出して、日本原子力研究開発機構や欧米の中性子散乱実験施設、ATLASなど、世界中の各種大型実験研究施設での実習を行うこともあります。理論系・実験系共、テーマに関連する英語論文の読解、頭脳をフル回転させる考察、そして指導教員との議論を経てまとめの卒業研究発表をする2月頃にはみんな研究者のタマゴになっています。各研究室の研究内容の詳細やその様子をより具体的に知りたい方は、是非、各研究室のHPをご覧になったり、それぞれの教員に連絡をとってみてください。
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