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千葉和義(ちばかずよし)

2017年7月14日更新

千葉和義(ちばかずよし)

細胞観測法の開発、発生・細胞生物学

「、、見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ、」と言ったのは詩人、金子みすゞです(星とたんぽぽ)。細胞は分裂したり、ホルモンなどに反応したりして生きています。ほんとうに当たり前のよう生きているのですが、そのなかでは信じられないくらい複雑で精妙な営みが繰り広げられています。でも、そのほとんどは顕微鏡を使っても見ることはできません。あまりに小さかったり、透明であったりするのです。だから、まだ分かっていないこと、説明できないことで一杯なのです。そこで、頭を絞って、トリックを考え出します。とってもわくわくする作業です。で、うまいトリックを創れたなら、それを使って細胞を覗き観るのです。すると、・・・・いままでずっと隠されていた秘密が見えてきました。もう踊りだしたいほど嬉しくなってくるのです。

研究紹介

千葉 和義(CHIBA Kazuyoshi)

千葉 和義(CHIBA Kazuyoshi)
所属
人間文化創成科学研究科研究院 教授
担当大学院(教育院),学部,
センター
博士後期(博士)課程
ライフサイエンス専攻 生命科学領域
博士前期(修士)課程
ライフサイエンス専攻 生命科学コース
理学部生物学科
機能生物学講座
サイエンス&エデュケーションセンター
主な担当授業科目(学部)
動物発生学、生物学実習II、発生生物学実習
主な担当授業科目(大学院)
分子発生学、生命科学演習
専門分野
発生生物学、細胞生物学
所属学会等
日本動物学会、日本発生生物学会、日本細胞生物学会
研究室
理学部1号館507号室
E-mail(@ocha.ac.jp)
chiba.kazuyoshi

主な研究課題とその紹介

研究内容概要

卵と精子の形成では、減数分裂が起り、染色体数は半減します。一方、受精に引き続く精子核と卵核の合体によって、染色体数は元に戻ります。従って減数分裂と受精は、生物学的な意味において、独立した別々の事象です。しかしほとんどの動物において、受精は卵減数分裂の途中で成立します。そのタイミングは種によって厳密に制御されており、減数分裂が適切な段階まで進行しなければ受精は正常に起らないし、受精しなければ卵減数分裂は完了しません。本研究では、減数分裂と受精がどのように干渉しあい、生命の連続性を成り立たしているのかを明らかにすることを目標としています。具体的にはヒトデ、マウス等を研究対象として、

1)どのように卵減数分裂が休止して受精を待つのか、
2)未受精卵がアポトーシスで死んでしまうのはどのような機構によるのか、

について研究を進めています。

研究内容詳細

I) ヒトデ卵の減数第一分裂中期再開機構

一般に卵母細胞は、第一減数分裂の前期で休止しており、ホルモンなどの適当な刺激で減数分裂を再開します。たとえば、私達ヒトでも、海の底に静かに生活しているヒトデでも、この点に関して言えば同じなのです。減数分裂の再開なしには、受精も初期発生もうまくいきませんので、たいへん重要な現象といえます。そこで私達は、簡単に減数分裂を再開させることができ、かつ容易に入手できるヒトデを材料にして、実験を行ってきました。(実際、自分たちで海に行って潜って採ってきたりもします。)

ヒトデ卵母細胞は、1969年に金谷晴夫博士らが発見された1-メチルアデニン(1-MA)によって減数分裂を再開し成熟します。これまでに私達は、1-MA情報伝達系に三量体GTP結合蛋白質(G)が関与することを明らかにしてきました。すなわち『1-MAはヒトデ卵表のレセプタ−に結合し、その情報は三量体Gのαに伝達される。その結果、Gαから解離したβγがPI3Kに働き、MPFが形成される』(論文 25)と考えられます。


これらを明らかにするために、ヒトデ卵のcell free系(論文 23)を用いています。このcell free系は、減数分裂を再開したヒトデ卵を破砕したもので、細胞分裂の中期活性や終期活性を保持しています。cell free系で有名なものに増井禎夫博士によって開発されたアフリカツメガエル卵を用いたものがありますが、私達はヒトデ卵において同様な実験系を実現ました。


II) ヒトデ卵の減数第一分裂中期休止機構

どんな動物でも、正常に発生するためには、特定の時期の卵母細胞に受精することが必要です。両生類やホ乳類では、卵減数分裂の第2分裂中期(MII)がその時期です。つまり減数分裂が終わる前に受精が成立します。この時、卵母細胞は減数分裂を休止して精子を待ちます。この現象をMII休止と呼び、受精刺激によって休止は解除され、減数分裂は再開されます。MII休止を実現する因子として1971年に増井禎夫博士は、カエル卵のCSFを報告されました。1989年には、佐方功幸博士らはMosがCSFの基本要素であることを証明されました。そして2007年に岸本健雄博士ら、佐方功幸博士らによってMos─MAPK─p90Rsk-Erp1経路がMII休止の分子的実体であることが明らかにされています。

さて、研究者には馴染み深いMII休止も、広く動物界を見渡せば特殊なケースであって、多くの無脊椎動物では第1分裂中期(MI)に休止します。しかし、MI休止機構の解明は、ずっと手付かずのままでした。中期休止における普遍的な機構を解明することは、減数分裂と受精の関係を理解するためにも必要です。そのためには、MI休止機構を解き明かす必要があります。ここでヒトデが登場します。


これまでヒトデ卵母細胞の減数分裂は、1-MAの刺激によって、休止なしに進行すると考えられており、教科書的にもそのように記載されていました。しかし私達の研究によって、卵巣内では放卵されるまで減数第一分裂中期(MI)で休止していることが判明しました。MI休止機構を探っていくと、卵巣内で細胞内pH(pHi)が低い状態(pH7以下)で保たれることが、重要であることが分かってきました(研究業績38, 47)。MI休止は放卵されてもしばらく(約30分)続くのですが、放卵されると起るpHi上昇によって最終的にはMI休止は解除されるのです。この過程で、受精し、減数分裂が終了後、発生開始します。このMI休止を含む複数の現象(すなわち、第2分裂の継続;DNA合成阻害、アポトーシスなど)は、全てMAPKカスケードによって制御されています。一見、大雑把な仕組みであるようにも思えますが、実際は、pHi上昇が起こると、MAPK→MI休止だけが解除されることが判明しました。他の現象(MAPK→DNA合成阻害など)はpHi上昇によってもなんら影響されず、MAPKカスケードの働きで減数分裂は継続されるので。実に精妙な制御法です。私たちの開発したcell free系では、pH7.0で休止し、pH7.3で休止が解除されることが明らかになっています。わずかな pHの違いが、発生開始を制御しているのです。この分子メカニズムの詳細を現在研究しています。


III) 減数分裂過程における受精膜形成能の獲得機構

前の項(I〜II)でヒトデ卵母細胞は1-MAで減数分裂を再開することを説明しました。減数分裂再開後に受精が起こり、受精膜が形成されます。たいへんおもしろいことに、減数分裂再開前の卵に精子をかけてやると、精子は卵に入ることは出来るのですが、受精膜が形成されません。研究の結果、カルシウム濃度の調節に関係しているIP3レセプタ−の感受性が、MI期以降に上昇することが分かりました(論文29)。未成熟卵では、IP3レセプタ−の感受性だけでなく、カルシウム濃度の上昇に対する表層顆粒の反応性も低く、減数分裂が再開されるとそれぞれの感受性や反応性が高まり、正常に受精できるようになると考えられます。受精膜形成能力と、核分裂を伴う染色体数の減数能力(減数分裂)は、両方とも1-MA刺激によって獲得されますが、前者は後者より一桁低い濃度で獲得されることが最近分かりました。いままで、分けて考えられなかった減数分裂と受精のかかわりを、別々に解きほぐしていくことが可能になってきたのです(論文39, 44)。ますます面白い研究になってきたと感じています。


IV) ヒトデ卵は受精しないとアポトーシスを起こして死んでしまう

前の項(III)では、ヒトデ卵の受精について説明しました。では、もしも実験的に受精させなければ、成熟卵はどうなるのでしょうか? そのうちに力尽きて死んでしまうのでしょうか? 試してしてみたところ、減数分裂再開から約10時間で、同調性よく死滅することが分かったのです。ヒトデ未成熟卵ならば、海水中で1週間は生き続けます。したがって成熟卵が10時間程度で死んでしまうのは、決して「力尽きる」のではなく、むしろ”積極的”に、死んでいると言えるでしょう。この現象を詳細に調べてみたところ、カスパーゼ3が活性化されて、アポトーシスが引き起こされることが分かりました(論文28、31、35)。アポトーシスとは”プログラムされた細胞死”とも呼ばれる現象で、手(指)の形成や、オタマジャクシの尾が消えてなくなるときに起こります。形態形成過程ではしばしば観察されており、発生を理解する上では、大変重要な現象です。現在MAPキナーゼがどのようにしてカスパーゼ3を活性化しているのかを、研究しています。


V) in vivo における細胞内プロテアーゼ活性の測定法の開発

細胞を生かしたまま、その中で何が起こっているかを、目で見てみたい!こんな願望が、この研究の出発点でした。

細胞内で起こるさまざまな現象は、ほとんどが酵素によって支配されています。酵素活性は、細胞をすりつぶして、酵素を取り出してから、測定します。でも、一旦単離されると、その酵素活性の制御機構が取除かれてしまう恐れがあるのです。そこで私達は、細胞を生かしたまま、1個の細胞内の酵素活性を測定してみようと考えました。そのためにまず、プロテアーゼ活性を測定する手法を開発してきました。原理はいたって単純で、細胞にプロテアーゼ用の蛍光基質をマイクロインジェクションした後に、増加してくる蛍光量を定量します。この目的に合致する蛍光物質、7-aminocoumarin-4-methanesulfonic acid(ACMS)は水に溶けやすく、7位のアミノ基にペプチドを結合することによって、プロテア−ゼ基質が合成できます。蛍光基質は、プロテアーゼによって分解されると、蛍光を発するようになるのです。

さて、この実験では、ヒトデ卵母細胞内に存在する高分子量プロテアーゼ(プロテアソーム)測定用にSuc-Phe-Leu-Arg-ACMSを合成しました(Suc-:保護基であるスクシニル基を示す)。プロテアソームは、細胞周期の制御に関わっている、重要な細胞内プロテアーゼです。この基質の水溶液をヒトデ卵母細胞にマイクロインジェクションすると、速やかに細胞内に拡散し、蛍光量が増加していきました。この蛍光量の増加速度を、顕微鏡に接続した光電子増倍管で検出したところ、卵1個での基質分解初速度(Vo)だけでなくVmax、そしてKmなどの速度論的パラメータ求めることが出来たのです(論文 21)。大変興味深いことにVoは、減数分裂を再開させる1-MA処理によって上昇することが明らかになりました。すなわち卵母細胞が減数分裂を再開すると同時にVoは上昇し始め、サイクリンがプロテアソームによって分解される時期(M期終了時)に最大となりました。このことから、プロテアソーム活性の制御機構が、卵内に存在することが明らかになったのです。またM期終了時のVmaxとKmは、ホルモン処理以前の卵よりも大きな値を示しました。したがって、プロテアソームが、減数分裂過程でなんらかの質的変化を起こしていることが示唆されたのです。この手法を用い、ウニの受精後にプロテアソームが活性化することも明らかに出来ました(論文24)。またアポトーシスの際に活性化されるカスパーゼに対する蛍光基質も開発し、カスパーゼ活性がいつ上昇するのか等、細胞を生かしたまま、酵素活性を測定することで、アポトーシスの研究も進展しつつあります(論文35)。


(VI)ヒトデ卵の母性RNAはU化されている

初期発生では、卵内にたっぷりのmRNAが貯蔵されていて、ホルモン刺激や受精刺激によって、そのmRNAは活性化して、タンパク質が合成されます。このようなmRNAは卵内であらかじめ合成されているために、母性(ぼせい)mRNAと呼ばれており、母性mRNAが、いつ、どのように活性化されるのかを解明することは、動物の初期発生の理解にはとても重要です。
母性mRNAは5’末端に短いポリAが結合しており、卵の活性化に伴って、ポリAが伸長して翻訳が活性化されることが知られていました。本分野の第一人者Richterらはホルモン刺激したアフリカツメガエル卵で、以下のような説を提唱しています:『mRNAに結合したCPEB (cytoplasmic polyadenylation element (CPE) -binding protein)がリン酸化されると脱アデニル化酵素(ポリA鎖を短くする酵素)が働かなくなる。その結果、ポリAポリメラーゼによりポリA鎖が伸長する(Richter, 2013)』。現在ひろく信じられているこの説によれば、GV卵でポリAが伸びないのは、脱アデニル化酵素がポリA鎖を削っているからです。しかし、どのような仕組みでGV卵のポリA鎖長が10塩基程度に保たれているのか、なぜ脱アデニル化酵素によって、もっと削られないのかは、明らかではありません。この問題は、アフリカツメガエル研究者にも、申請者が知る限り、取り上げられておらず、本質的な問題が未解決のまま取り残されていました。
そこで私たちは、ホルモン処理→GVBDが速やかに起こるメリットをもつヒトデ卵を用い、カエル卵でのモデルを確認したところ、たしかにサイクリンBのmRNAでは、アフリカツメガエルと同様にCPEBはGVBD時にリン酸化され、ポリAが伸長することをまず確認しました(48)。さらに研究を進め3’末端の完全な構造をシークエンスしたところ母性mRNAの短いポリA鎖にはさらに2~7個のポリUが結合していることを見出しました(49)。そして、ホルモン処理した卵にはUがなく、ポリA鎖が伸長していたのです。 
以上まとめれば、Richterのカエル卵母性mRNAのポリA伸長モデルは、ヒトデにおいては適応できず、むしろ、GV卵では3‘端オリゴU付母性mRNAは安定であり、ホルモン刺激に伴って未知の脱U化酵素によるトリミングが起こり、引き続いてポリA化酵素の活性化がポリA伸長を引き起こすことが明らかになりました。この母性mRNAの翻訳活性化モデルはこれまでに報告されたことがない全く新しいものであり、現在その生理的な意義と制御過程について研究しています。

これらの研究内容にすこしでも興味を持たれた方は、ぜひ問い合わせてください。見学大歓迎です。

主な論文・著書とその紹介
 

1) Chiba,K., and Hoshi,M., 1985. Mass isolation of germinal vesicles from starfish oocytes. Dev. Growth Differ., 27, 277-282.

2) Shilling,F., Chiba,K., Hoshi,M., Kishimoto,T., and Jaffe,L.A., 1989. Pertussis toxin inhibits 1-methyladenine-induced maturation in starfish oocytes. Dev. Biol., 133, 605-608.

3) Chiba,K., and Hoshi,M., 1989. Three phases of cortical maturation during meiosis reinitiation in starfish oocytes. Dev. Growth Differ., 31, 447-451.

4) Chiba,K., and Hoshi,M., 1989. Activation of starfish oocytes modifies their hormone dependent period for 1-methyladenine in meiosis reinitiation. Dev. Growth Differ., 31, 453-458.

5) Chiba,K., Kado,R.T., and Jaffe,L.A., 1990. Development of calcium release mechanisms during starfish oocyte maturation. Dev. Biol. 140, 300-306.

6) Tadenuma,H., Chiba,K., Takahashi,K., Hoshi,M., and Katada,T., 1991. Purification and characterization of a GTP-binding protein serving as pertussis toxin substrate in starfish oocytes. Arch. Biochem. Biophys. 290, 411-417.

7) Chiba,K., Tadenuma,H., Matsumoto,M., Takahashi,K., Katada,T. and Hoshi,M., 1992. The primary structure of the alpha-subunit of a starfish guanosine-nucleotide-binding regulatory protein involved in 1-methyladenine-induced oocyte maturation. Eur. J. Biochem. 207, 833-838.

8) Tadenuma,H., Takahashi,K., Chiba,K., Hoshi,M., and Katada,T., 1992.Properties of 1-methyladenine receptors in starfish oocyte membranes: Involvement of pertussis toxin-sensitive GTP-binding protein in receptor mediated signal transduction. Biochem. Biophys. Res. Commun. 186, 114-121.

9) Sato,E., Chiba,K., Hoshi,M., and Kanaoka,Y., 1992. Pyranine phosphate as a new fluorogenic substrate for acidic and alkaline phosphatases. Chem. Pharm. Bull. 40, 786-788.

10) Chiba,K., Kontani,K., Tadenuma,H., Katada,T., and Hoshi,M., 1993. Induction of starfish oocyte maturation by the beta gamma subunit of starfish G protein and possible existence of the subsequent effector in cytoplasm. Mol. Biol. Cell 4, 1027-1034.

11) Ushiyama,A., Araki,T., Chiba,K., and Hoshi,M., 1993. Specific binding of acrosome reaction-inducing substance to the head of starfish spermatozoa. Zygote 1, 121-127.

12) Shogomori,H., Chiba,K., Kubo,H., and Hoshi,M., 1993. Non-plasmalemmal localisation of the major ganglioside in sea urchin eggs. Zygote 1, 215-223.

13) Chiba,K., Longo,F.J., Kontani,K., Katada,T., and Hoshi,M., 1995. A periodic network of a G protein subunit coexisting with cytokeratin filament in starfish oocytes. Dev. Biol. 169, 415-420.

14) Choo,Y., Chiba,K., Tai,T., Ogiso,M., and Hoshi,M., 1995. Differential distribution of gangliosides in adult rat ovary during estrous cycle. Glycobiology 5, 299-309.

15) Longo,F.J., Ushiyama,A., Chiba,K., and Hoshi,M., 1995. Ultrastructural localization of acrosome reaction-inducing  substance (ARIS) on sperm of the starfish, Asterina amurensis. Mol. Reprod. Dev. 41, 91-99.

16) Longo,F.J., Woerner,M., Chiba,K., and Hoshi,M., 1995. Cortical changes in starfish (Asterina pectinifera) oocytes during 1-methyladenine-induced maturation and fertilization/activation. Zygote 3, 225-239.

17) Ushiyama,A., Chiba,K., Shima,A., and Hoshi,M., 1995. Estimation by radiation inactivation of the minimum functional size of acrosome-reaction-inducing substance (ARIS) in the starfish, Asterias amurensis. Zygote 3, 351-355.

18) Hirose,E., Aoki,M., and Chiba,K., 1996. Fine Structures of Tunic Cells and Distribution of Bacteria in the Tunic of the Luminescent Ascidian Clavelina miniata (Ascidiacea, Urochordata). Zool. Sci. 13, 519-523.

19)Nishigaki,T., Chiba, K., Miki,W., and Hoshi,M. 1996. Structure and function of asterosaps, Sperm-Activating Peptides from the jelly coat of starfish eggs. Zygote 4, 237-245.

20) Shogomori,H., Chiba,K., and Hoshi,M. 1997. Association of the major ganglioside in sea urchin eggs with yolk lipoproteins. Glycobiology 7, 391-398.

21) Chiba, K., Sato,E., Hoshi, M. 1997. Detection of in vivo proteasome activity in a starfish oocyte using membrane-impermeant substrate. J. Biochem. 122, 286-293.

22) Chiba, K., Hoshi, M., Isobe, M., and Hirose, E. 1998. Bioluminescence in the tunic of the colonial ascidian, Clavelina miniata : Identification of luminous cells in vitro. J. Exp. Zool. 281, 546-553.

23) Chiba, K., Nakano,T., and Hoshi, M. 1999. Induction of germinal vesicle breakdown in a cell-free preparation from starfish oocytes. Dev. Biol. 205, 217-223.

24) Chiba, K., Alderton, J.M., Hoshi, M., and Steinhardt, R.A. 1999 Activation of the proteasomes of sand dollar eggs at fertilization depends on the intracellular pH rise. Dev. Biol. 209, 52-59.

25) Nakano,T., Kontani,K., Kurosu,H., Katada,T., Hoshi, M., and Chiba, K. 1999. G-protein bg subunit-dependent phosphorylation of 62-kDa protein in early signaling pathway of starfish oocyte maturation induced by 1-methyladenine. Dev. Biol. 209, 200-209.

26) Nishigaki, T., Chiba, K., and Hoshi, M. 2000. A 130 kDa membrane protein of sperm flagella is the receptor for asterosaps, sperm-activating peptides of starfish Asterias amurensis. Dev. Biol. 219, 154-162.

27) Nezuo, M., Shogomori, H., Hoshi, M., Yamamoto, T., Teshima, T., Shiba, T., and Chiba, K. 2000. Developmental changes in localization of the main ganglioside during sea urchin embryogenesis. Glycobiology 10, 1243-1247.

28) Sasaki, K., and Chiba, K. 2001. Fertilization blocks apoptosis of starfish eggs by inactivation of the MAP kinase pathway. Dev. Biol. 237, 18-28.

29) Iwasaki, H., Chiba, K., Uchiyama, T., Yoshikawa, F., Suzuki, F., Ikeda, M., Furuichi, T., and Mikoshiba, K. 2002. Molecular characterization of the starfish 1,4,5-trisphosphate receptor and its role during oocyte maturation and fertilization. J. Biol. Chem. 277, 2763-2772.

30) Harada, K., Oita, E., and Chiba, K. 2003. Metaphase I arrest of starfish oocytes induced via the MAP kinase pathway is released by an increase of intracellular pH. Development. 130, 4581-4586.

31) Sasaki, K., and Chiba, K. 2004. Induction of apoptosis in starfish eggs requires spontaneous inactivation of MAPK (ERK) followed by activation of p38 MAPK.Mol. Biol. Cell. 15, 1387-1396.

32) Oita, E., Harada, K., and Chiba, K. 2004. Degradation of polyubiquitinated cyclin B is blocked by the MAPK pathway at the MI arrest in starfish oocytes. J. Biol. Chem. 279, 18633-18640.

33) Hyslop, L. A., Nixon, V. L., Levasseur, M., Chapman, F., Chiba, K., McDougall, A., Venables, J. P., Elliott, D. J., and Jones, K. T. 2004. Ca2+-promoted cyclin B1 degradation in mouse oocytes requires the establishment of a metaphase arrest. Dev. Biol. 269, 206-219.

35) Sakaue,M., Motoyama,Y., Yamamoto,K., Shiba,T., Teshima,T., and Chiba, K., 2006. Quantitative measurement of caspase-3 activity in a living starfish egg. Biochem. Biophys. Res. Commun. 350, 878-883.

36) Otsuki, J., Nagai, Y., and Chiba, K., 2007. Peroxidation of mineral oil used in droplet culture is detrimental to fertilization and embryo development. Fertil. Steril. 88, 741-743.

37) Otsuki, J., Nagai, Y., and Chiba, K., 2007. Lipofuscin bodies in human oocytes as an indicator of oocyte quality. J Assist Reprod Genet. 24, 263-270.

38) Usui, K., Hirohashi, N., and Chiba, K., 2008. Involvement of MAPK and intracellular pH in the duration of the MI pause of starfish oocytes after spawning. Dev. Growth Differ., 50, 357-364.

39) Hirohashi, N., Harada, K. and Chiba, K., 2008. Hormone-induced cortical maturation ensures the slow block to polyspermy and does not couple with meiotic maturation in starfish. Dev. Biol. 318, 194-202.

40) Otsuki, J., Nagai, Y., and Chiba, K., 2009. Association of spindle midzone particles with polo-like kinase 1 during meiosis in mouse and human oocytes. RBM Online. 18, 522-528.

41)Otsuki, J., Nagai, Y., and Chiba, K., 2009. Damage of embryo development caused by peroxidized mineral oil and its association with albumin in culture. Fertil. Steril. 91, 1745-1749.

42) Harada, K., Fukuda, E., Hirohashi, N., Chiba, K., 2010. Regulation of intracellular pH by p90Rsk-dependent activation of an Na+/H+exchanger in starfish oocytes.J Biol Chem. 285, 24044-54.

43) Jin, M., Fujiwara, E., Kakiuchi, Y., Okabe, M., Satouh Y., Baba, S., Chiba, K., Hirohashi, N. 2011. Most fertilizing mouse spermatozoa begin their acrosome reaction before contact with the zona pellucida during in vitro fertilization. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 108, 4892-4896

44) Chiba, K. 2011. Evolution of the acquisition of fertilization competence and polyspermy blocks during meiotic maturation. Mol Reprod Dev 78, 808–813.

45) Otsuki, J., Nagai, Y., Lopata, A., Chiba, K., Yasmin, L., and Sankai, T. 2011. Symmetrical division of mouse oocytes during meiotic maturation can lead to the development of twin embryos that amalgamate to form a chimeric hermaphrodite. Hum. Reprod.27, 380-387.

46) Hirohashi,N., Alvarez, L., Shiba, K., Fujiwara, E., Iwata, Y., Mohri, T., Inaba, K., Chiba, K., Ochi, H., Supuran, C.T., Kotzur, N., Kakiuchi, Y., Kaupp, U.B., and Baba, S. 2013. Sperm from Sneaker Male Squids Exhibit Chemotactic Swarming to CO2. Curr Biol 23, 775-781.

47) Moriwaki,K., Nakagawa,T., Nakaya,F., Hirohashi,N., and Chiba,K. 2013Arrest at Metaphase of Meiosis I in Starfish Oocytes in the Ovary is Maintained by High CO2and Low O2Concentrations in Extracellular Fluid. Zool Sci, 30, 975-984

 48) Ochi H, Aoto S, Tachibana K, Hara M., and Chiba K.
Block of Cdk1-dependent poly(A) elongation of cyclin B mRNA in MI-arrested starfish oocytes is released by intracellular pH elevation upon spawning
Mol Reprod Dev 83 79-87 (2016).

49) Ochi, H, and Chiba, K.
Hormonal stimulation of starfish oocytes induces partial degradation of the 3' termini of cyclin B mRNAs with oligo(U) tails, followed by poly(A) elongation.
RNA 22 822-829 (2016).

 

総説

1) Hoshi,M., Okinaga,T., Kontani,K., Araki,T. and Chiba,K. 1992. Acrosome reaction-inducing glycoconjugates in the jelly coat of starfish eggs In "Comparative Spermatology, 20 Years After" (Serono Symposia Publication Series, Vol. 75) . Ed. B. Baccetti, Raven Press, New York, pp. 175-180.

2) Hoshi,M., Chiba,K., Matsumoto,M., Tadenuma,H., Takahashi,K., and Katada,T., 1992. Pertussis toxin-sensitive G protein participating in starfish oocyte maturation induced by 1-methyladenine.ハ Invert. Reprod. Dev. 22. 1-10.

3) Hoshi,M., Nishigaki,T., Ushiyama,A., Okinaga,T., Chiba,K., and Matsumoto,M., 1994. Egg-jelly signal molecules for triggering the acrosome reaction in starfish spermatozoa.. Internat. J. Dev. Biol. 38. 167-174.

4) Chiba,K., and Hoshi,M. 1995. G-protein-mediated signal transduction for meiosis reinitiation in starfish oocyte. In "Progress in Cell Cycle Research Vol. 1". Eds. Meijer, L., Guidet, S.and Tung, H.Y.L., Plenum Press, New York, pp. 255-263.

5) Chiba,K., and Hoshi,M. 1996. G protein function in starfish oocyte maturation. Invert. Reprod. Dev. 30時1分. 117-122

6) Chiba,K, 2000. Meiosis reinitiation in starfish oocyte. Zool. Sci., 17, 413-417.

7) Chiba,K. 2004., MI arrest and apoptosis in starfish oocytes. Zool. Sci. 21, 1193

8) Chiba,K. 2005., Degradation of cyclin B is blocked by the MAPK pathway at the MI arrest in starfish oocytesIn “New inpact on protein modifications in the regulation of reproductive system.” Ed. Toshinobu Tokumoto. Research Signpost, Kerala, India.  pp. 29-35.

 

和文総説等

1)千葉和義,星 元紀;生化学的研究における迅速マイクロインジェクション法;生化学実験講座,14巻 発生・分化・老化 14章, 159-165 (1992)

2)牛山明,千葉和義:ヒトデ精子の先体反応;化学と生物,32,[2]103-105 (1994)

3)千葉和義,星 元紀:ヒトデを用いた減数分裂再開機構の研究;バイオサイエンスとインダストリー,53,[4]33-34 (1995)

4)千葉和義:ヒトデ卵のスヌード;蛋白質核酸酵素,41,[2]182 (1996)

5)千葉和義,星 元紀:ヒトデ卵の減数分裂再開機構とGTP結合蛋白質;実験医学,14,[2]105-106 (1996)

6)千葉和義:生体情報処理機構;生物工学基礎コース 生物物理学(猪飼篤・宝谷紘一編)第三章、50-75(丸善株式会社) (1998)

7) 千葉和義:細胞内プロテアーゼ活性の in vivo 定量法;蛋白質核酸酵素,45,[14]2447-2451 (2000)

8)千葉和義:ヒトの胚発生と母体環境;ライフサイエンス入門 (室伏きみ子編著)第二章、15-24(オーム社)(2002)

9) 千葉和義 科学 Vol.76 No.9 885-888 (岩波書店)「科学コミュニケーション能力を持つ教員養成」2006年9月1日発行

10)千葉和義、仲矢史雄、真島秀行 編著 「サイエンスコミュニケーションー科学を伝える5つの技法」2007年3月 (日本評論社)

11)千葉和義「プログラムされた卵細胞死」細胞工学 (秀潤社) Vol.26 No.9 2007年8月22日発行

12) 室伏きみ子・甲斐広文・熊倉鴻之助・千葉和義・服田昌之 編著「バイオサイエンス」2007年5月発行 オーム社97-100ページ担当

13)千葉和義 「お茶の水女子大学における教員免許更新制の取組み」教職キャリアデザイン Vol4. 14-17.(2008)

14)千葉和義「受精させないと卵は自殺する」たのしい学校29巻・34-35(2011)

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