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服田昌之(はった まさゆき)

2021年6月11日更新

hatta

進化発生学,発生遺伝学

 流行の研究ではなく、独創的な研究をしたいと思います。面白い研究テーマなら何で もやるつもりです。いろいろな研究分野を転々としてきて、今は進化にいちばん興味 があります。総合的な分野ですから様々な視点と手法を組み合わせることが必要で す。そして何よりも、目に見えないものを見ようとする心が大切だと思います。そし て生(ナマ)の生き物をよく観察すること。生命の故郷は海。日本は海に囲まれた島国、海洋国家のはず。海のこと、海の生き物 のこと、どれだけ知っていますか? 海へ行こう!

研究紹介

服田昌之(HATTA Masayuki)
所属
人間文化創成科学研究科研究院 教授
担当大学院(教育院),学部,
センター
博士後期(博士)課程
 ライフサイエンス専攻 生命科学領域
博士前期(修士)課程
 ライフサイエンス専攻 生命科学コース
理学部生物学科
湾岸生物教育研究センター
主な担当授業科目(学部)

進化生物学、発生遺伝学、 動物環境応答学、多様性生物学

主な担当授業科目(大学院)

進化発生学特論

専門分野

進化発生学、サンゴ礁生物学

所属学会等

日本動物学会、日本発生生物学会、日本進化学会、日本サンゴ礁学会、日本遺伝学会

研究室

理学部2号館403号室

E-mail(@ocha.ac.jp)

hatta.masayuki

 主な研究課題とその紹介

発生学、遺伝学、生態学、様々な視点を総合して、動物の進化の歴史を読み解くこと を目標にしています。遺伝子の解析を中心にしていますが、形態分類や海に潜っての生態観察など、複合的なアプローチを大切にしています。


1)サンゴの進化

サンゴ礁では年に一度、サンゴの一斉産卵があります。このときに雑種ができてしま うのではないかと予想されます。そこで実際に交配実験によってサンゴの種間交雑を 確認し、遺伝子系統解析によって交雑する種間での遺伝子交流の証拠を見つけまし た。サンゴは一斉産卵を通じて雑種化を繰り返し、種の融合という今まさに進化の過 程にあるのです。 実際に雑種が生息していることも確認しています。
また、サンゴは気候変動に伴って大絶滅し、生き残ったわずかなものから再び多数種 が分化・多様化してきた、という進化の軌跡を遺伝子系統解析から明らかにしました。

2)サンゴの変態制御

サンゴの幼生は浮遊生活の後、適切な場所に行き着くと着生・変態してやがてサンゴ の姿に成長していきます。着生・変態の開始指令は、環境シグナルを感知して内在性 シグナルに変換することです。サンゴにおいては神経ペプチドの一種がホルモンとし て変態を開始することを見つけました。

いっぽう環境シグナルとして、基盤上のバクテリアをいくつか単離しました。 着生には変態過程に先立って着生行動が必要で、別のシグナルによって誘導されることを確認しました。

変態制御ペプチドやバクテリアを利用したサンゴの種苗生産技術の開発を 行っており、サンゴの増殖とサンゴ礁の回復を目指しています。

3)刺胞動物と褐虫藻の細胞内共生

サンゴの白化現象が頻発するようになって、褐虫藻との共生の仕組みを解明することが急がれています。サンゴでの研究に加え、褐虫藻共生の新たなモデル動物としてイソギンチャクのクローンを樹立して比較研究を始めました。

主な論文・著書とその紹介


最近の論文

Baird A et al. Hatta M:36th in 92 authors
An Indo-Pacific coral spawning database. Scientific Data 8: 35 (2021)

Sakai Y, Kato K, Koyama H, Kuba A, Takahashi H, Fujimori T, Hatta M, Negri A, Baird A, Ueno N
A step‐down photophobic response in coral larvae: implicat for the light‐dependent distribution of the common reef coral, Acropora tenuis. Scientific Reports 10: 17680 (2020)

Sakai Y, Hatta M, FurukawaS, Kawata M, Ueno N, Maruyama S.
Environmental factors explain spawning daydeviation from full moon in the scleractinian coral Acropora. Biology Letters 16: 20190760 (2020)

Biquand E, Okubo N, Aihara Y, Rolland V, Hayward DC, Hatta M, Minagawa J, Maruyama T, Takahashi S
Acceptable symbiont cell size differs among cnidarian species and may limit symbiont diversity.
The ISME Journal 11: 1702-1712 (2017)

Aiptasia sp. Larvae as a model to reveal mechanisms of symbiont selection in cnidarians.
Wolfowicz I, Baumgarten S, Voss PA, Hambleton E, Voolstra CR, Hatta M*, Guse A
Scientific Reports 6: 32366 (2016)

Tebben J, Motti CA, Tapiolas DM, Negri AP, Schupp PJ, Kitamura M, Hatta M*, Steinberg PD, Harder T
Chemical mediation of coral larval sttlement by crustose coralline algae.
Scientific Reports 5: 10803 (2015)

Kariyazono TS, Hatta M*
Bail-out of the polyp from the skeleton of spats in the scleractinian coral Acropora tenuis
Galaxea, JCRS 17: 18-19 (2015)

 Suwa R, Hatta M*, Ichikawa K
Proton-transfer reaction dynamics and energetics in calcification and decalcification.
Chemistry A European Journal 20: 13656-13661 (2014)

 Kurihara T, Yamada H, Inoue K, Iwai K, Hatta M*.
Impediment to symbiosis establishment between giant clam and Symbiodinium algae due to sterilization of seawater.
PLoS One 8: e61156 (2013)

関連リンク / Related Links

»研究者詳細‐服田 昌之 (新しいウインドウが開き、本サイトを離れます)

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