海外留学体験記
村田 文子
博士後期課程2年次に約2ヶ月ほどウィーン工科大学に短期留学していました。
私の 担当教官である福田教授とウィーン工科大学のProf. Linertが同じ錯体化学分野の研 究をしており、旧知の間柄と言うことで、錯体の溶液内での平衡計算について学びに行かせて頂きました。
ウィーンでは、研究環境の違いに驚きました。
まず、試薬瓶のスケールが大きい事 (5キロの試薬瓶!)、実験道具は日本の方が調っていたように思います(薬匙の数が限られ、普通のスプーン!)。
先生との距離は近く、いつでも質問が出来る環境でした。またいろいろな国からの研究生がおり、ドイツ語だけではなく英語、フランス語、ロシア語などが飛び交っていました。しかし、皆さん、研究に対するOn
& Offがしっかりとしていて、するときはする、しないときはしないというスタンスでした。
基本は9時から5時なのですが、金曜日など5時にはほとんど人がいませんでした。
私は、研究室の鍵を持っていなかったため、毎日5時になると研究室から追い出されていました。しかしウィーンの夏の夜は長く、博物館なども遅くまであいているので、ほぼ毎日、博物館、美術館、オペラ(立ち見ならば3ユーロ!)など、研究室以外のウィーンも堪能させて頂きました。
このような異文化の中で研究をするという体験をさせてくださった福田教授に大変感謝しております。
期間: 2002年5月末から7月まで 約二ヶ月 (うち一週間学会を含む)(博士後期課程2年次)
留学先: ウィーン工科大学Linert研究室
留学理由: 共同研究、研究の方法の勉強、福田教授との間でのやりとりで決定。正規の留学ではない。
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下の写真は、現地の研究室の冷蔵庫の映像です。
どこの国でも学生は同じ事を考えるのだなぁと思ったので取った写真です。