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第10回日韓3女子大学交流合同シンポジウムの開催

2020年1月9日更新

 2019年12月19日から21日まで、本学国際交流留学生プラザにおいて、梨花女子大学校(韓国)と日本女子大学および本学の3大学の理系学生の交流を目的とした第10回「日韓3女子大学交流合同シンポジウム」が開催されました。昨年度までは梨花女子大学校で開催されていましたが、第10回記念となる今年度は、グローバルリーダーシップ研究所の支援を受けて本学にて開催されました。80名を超える学内外の学生教員が参加し、盛況のうちに幕を閉じました。シンポジウムでは、各大学から参加した学生が研究内容や研究成果について、英語で口頭とポスターで発表するとともに、各大学の教員代表から4件の特別講演がありました。実行委員として準備に携わった工藤和恵准教授に今回のシンポジウムの様子について報告してもらいました。

参加者の集合写真 ポスター発表の様子

第10回日韓3女子大学交流合同シンポジウムの報告

工藤 和恵
お茶の水女子大学 基幹研究院 自然科学系
准教授 (理学部情報科学科)

 理系学生の英語による研究発表能力の鍛錬、海外での研究会参加の訓練、および日韓女子大学の友好関係構築を目的として、日本女子大学、梨花女子大学校、および本学の理系学生(学部生および大学院生)が、合同シンポジウムを毎年開催している。このシンポジウムは2000年に始まり、開催場所を交互に変えながら数年間続けられたが、その後数年間の中断があり、2010年から新たな形で再開された。それ以降は毎年梨花女子大学校での開催が続いていた。再開されてから10回目の本年度は、12月19日〜21日の3日間、本学にて開催された。会場となった国際交流留学生プラザは、このような交流を目的としたシンポジウムを開催するのにふさわしく、大変好評であった。口頭発表33件、ポスター発表45件、および教員代表の特別講演4件があった。学内外から80名を超える学生および教員に参加いただき、大きな問題もなくシンポジウムを開催することができた。準備段階からご協力いただいた方々に、感謝の意を表したい。

 初日は教員による基調講演と、その後に歓迎会、2日目は数学・統計学・情報科学・物理学、化学・生命科学の2つのセッションにわかれた口頭発表および教員による基調講演、3日目はポスターセッションがおこなわれた。学期中ということもあり、全日程を通しての参加は難しくとも、できるだけ都合をつけて聴講に来た参加者も多く見受けられた。3日目のポスター発表では、日韓の学生および教員が各自のポスターの前で議論している様子が、あちらこちらで見受けられた。

 本シンポジウムは、学生間の交流と各自の研究を英語で他分野の研究者に紹介することを目標としてきた。本学の学生たちは、英語プレゼンテーションの授業を受講して発表練習を行っており、口頭発表での質疑応答ができるようになっていた。前年度と同じく、今年度もベスト発表賞が各大学および各分野から表彰された。お茶大の受賞者は、八日市屋朋子、黒岩佐知子の2名だった。今後の励みになれば幸いである。当初は9月開催の予定だったが12月に延期されたため、都合が合わずに参加できなくなった学生もおり、分野により参加人数に偏りがでてしまったのは残念だった。しかし、学生たちにとっては、梨花女子大および日本女子大の学生との交流から得たものは大きかったと思う。この経験が、学生たちの今後の研究生活に活かされ、将来を考える良い材料になることを願っている。来年度は韓国ソウルで開催することが検討されている。相互訪問の実現により、今後ますます本活動が発展することを期待している。

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