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2010年度「私の軌跡−後輩へのエールに代えて−」集中講義

2011年01月18日
 2010年度研究最前線特設講義として、「私の軌跡−後輩へのエールに代えて−」の集中講義が行われました。

 昨年度に引き続いて、2010年度「私の軌跡−後輩へのエールに代えて−」の集中講義が、「生物学特殊講義 ]V」と「生物学特殊講義 ]W」という授業科目名で実施されました。
 授業では、様々な分野で研究・仕事を続けておられる本学生物学科卒の先輩方が講師となり、これまで行ってきた研究内容の紹介、および学部時代から現在に至るまでの道のりについて話して下さいました。講義の後の懇談会では、実際の研究生活の様子などについて、学生から率直な質問・意見が出されました。
「生物学特殊講義 ]W」 受講者数 34名
●金子 聡子 氏 (お茶の水女子大学 生命情報学教育研究センター)
 2010年 6月19日(土)
 内容:嗅覚受容体遺伝子など多重遺伝子族の分子進化学的研究
<学生からの声> 今までタンパク質をコードしていない遺伝子がなぜなくならずに存在し続けているのか疑問に思っていましたが、non-coding RNAのようにタンパク質にはならないが働きを持つものがあるということが分かりました。また偽遺伝子化した配列が元の機能遺伝子の転写量の調節に関与しているということについて、実際の研究事例を見ながらの説明も、とても興味深かったです。

●原田 香織 氏 (医薬分子設計研究所 創薬研究本部 分子機能部)
 2010年 7月10日(土)
 内容:リンパ管新生機構の解明/医薬分子設計研究所の創薬研究
<学生からの声> 調べてみようと思った動機から、研究、結果という流れで説明して下さり、研究プロセスが実感できました。

「生物学特殊講義 ]V」 受講者数 22名
●門脇 寿枝 氏 (東京大学大学院薬学系研究科・細胞情報学教室)
 2010年10月 1日(金)
 内容:神経変性疾患における細胞死のシグナル伝達メカニズム
<学生からの声> 先生が研究されていた分子機構の仕組みと、それによって考えられる薬の話が両方聞けたので、基礎研究が、薬の開発などの応用的なことのもとになっていることがよく分かって良かったです。

●中嶋 直子 氏 (農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所 果樹鮮度保持研究チーム)
 2010年10月 2日(土)
 内容:植物科学研究から果樹園芸学研究へ
<学生からの声> 自分の研究の成果が論文だけでなく、自分の手に実際に届く研究の講義を聞くことができ、新鮮でした。また、世間の人々や農家のニーズに合うものを作らないといけない面でも面白いと思いました。