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第8回日韓3女子大学交流合同シンポジウムに参加

2017年12月18日更新

 2017年12月12日から14日まで、韓国の梨花女子大学校において、梨花女子大学校と日本女子大学および本学の3大学の理系学生の交流を目的とした第8回「日韓3女子大学交流合同シンポジウム」が開催されました。本学からは、文部科学省特別経費「グローバル女性リーダー育成カリキュラムに基づく教育実践と新たな女性リーダーシップ論の発信」事業の支援を受けて、20名の大学院生および学部生、4名の教員が参加しました。シンポジウムでは、各大学から参加した学生が研究内容や研究成果について、英語で口頭とポスターで発表するとともに、各大学の教員代表から4件の特別講演がありました。本学からの随行教員として、過去にも数回参加している工藤和恵准教授に今回のシンポジウムの様子について報告してもらいました。

参加者集合写真 ポスター発表の様子

工藤和恵准教授の報告

工藤 和恵
お茶の水女子大学 基幹研究院 自然科学系
准教授 (理学部情報科学科)

 理系学生の英語による研究発表能力の鍛錬、海外での研究会参加の訓練、および日韓女子大学の友好関係構築を目的として、7年前から日本女子大学、梨花女子大学校、および本学の理系学生(学部生および大学院生)が、合同で研究発表会をおこなっている。実は2000年からの数年間も同じ3女子大学で合同シンポジウムが開催されていた。私自身も大学院生のときに参加した経験がある。その後数年間の中断があり、2010年から新たな形で再開された。再開されてから8回目の本年度は、12月12日〜14日の3日間、本学からは学部生および大学院生20名、教員4名の総計24名で韓国梨花女子大学校を訪れた。今年は日本女子大からの参加者も同程度の人数の参加があり、大人数での訪問となった。それにもかかわらず、全体として大きな問題もなくシンポジウムを開催することができた。梨花女子大の準備と運営に対するご努力に、感謝している。

 初日は教員による基調講演と、その後に学生交流会、2日目は数学・統計学、物理学・応用科学、化学・ナノサイエンス、生命科学・薬学の4つのセッションにわかれた口頭発表、3日目は参加者全員によるポスターセッションがおこなわれた。第2日目の発表では、分野によって各大学の参加者の割合が大きく異なっていたが、全体としては3大学の発表数はほぼ同数であった。梨花女子大では試験などの日程に重なっており、できるだけ都合をつけて参加していたようだった。そのため聴衆が少ない分野が出てしまったのが、少し残念だった。第3日目のポスター発表では、日韓の学生および教員が各自のポスターの前で、討論している様子があちらこちらで見受けられた。ポスターボードは廊下に設置されており、例年にない寒さのため、立っているだけでも凍えそうな状態のなか、熱い議論が交わされたものと思う。

 本シンポジウムは、学生間の交流と各自の研究を英語で他分野の研究者に紹介することを目標としてきた。本学の学生たちは、9月または10月から発表練習を行っており、口頭発表での質疑応答ができるようになっていた。前回のシンポジウムからベスト発表賞が導入され、今年度は各大学から4名ずつが表彰された。お茶大からは、岡田翔子、米村美紀、叶野花菜子、山内万里花の4名が受賞した。今後の励みになれば幸いである。学生たちにとっては、梨花女子大生との交流、およびソウルでの見聞から得たものは大きかったと思う。この経験が、学生たちの今後の研究生活に活かされ、将来を考える良い材料になることを願っている。

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