海外留学体験記
楽 娜
私は中国の大学卒業後来日し、2005年より本学に在籍しており、2008年10月から若手研究者ITPプログラムの第一期生としてドイツのWuppertal大学に4ヶ月間研修留学しました。
私にとっては2度目の海外留学なので、不安というよりも楽しみにしていました。Wuppertalという町はドイツ西部の都市です。解熱鎮痛薬アスピリンが有名な製薬会社、バイエル社が創設された町です。大学での授業は基本的にドイツ語ですが、海外から来た留学生のために、英語で行ってくれるコースがあります。留学中に一番感心したことは、
ドイツの学生は理系、文系に関わらずプレゼンテーションが堪能で、彼らから多くのことを学ぶことができました。そして化学分野の英語での学習を乗り切った経験は自分の自信や学力になりました。
人間の能力は伸びるものだとドイツ留学を通して再び感じさせられました。ドイツから帰ってきた今も日本で有意義な留学の日々を送っています。
学習以外に楽しかったことは様々なEUの国の人と出会えたことです。それぞれの文化、物の観点に至るまで、お互いに言葉を交わすことにより、
自分の視野を広げることができました。さらに留学するメリットのもう一つはその国の人の生活スタイル、生活環境などからその国の文化を肌で感じられたことです。
その中には、ドイツ独特の物もありました。たとえばドイツはジャガイモを主食する国で、実際山盛り1杯のジャガイモを食堂のおばあさんから勧められたことはありますが、
周りの人をよく見たら、男性は平気そうに2杯取っていました。また偶然に獲得したドイツ語は「Ach so」という言葉です。日本語「あっそう」と同じような発音と意味であると気づいてから、
ドイツ語の全くわからない私は使ってみましたが、違和感なく完全に通じました。一方、ヨーロッパの共通点も生活に反映されています。たとえばドイツを含め、ヨーロッパの国々は
環境に配慮し、資源をリサイクルするシステムで、ペットボトルを支払う時は表示された金額+ボトルの料金です。そのため、もともと飲み終わったらポイ捨てしていた私は一つずつ
収集し、ちゃんと決まったところに返してリファンドを受け取るようになりました。こうしてヨーロッパの社会までも、より深く理解することができました。