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生き物に関心がある人、生命現象に好奇心を持っている人、生物学の知識を活かして環境問題の解決や医療の発展にも貢献したいと思っている人が集う場所、それが「お茶大・生物学科」です。
お茶大・生物学科の学生や教員は、中学や高校で生物の図説を何度もめくっては「生き物は面白いな、不思議だな、すごいな」とワクワクした気持ちをいまだに持ち続けており、誰もが不思議と感じる生き物の謎解きに挑戦し、環境や人が関わる社会問題の解明・解決に果敢に挑んでいます。お茶大・生物学科で、思う存分、生き物を探究して下さい!
生命の理解や、より良い社会生活の実現だけでなく、お茶大・生物学科での日々を通じて、社会の多くの場面で必要な問題解決力、リーダーの資質、頑張る力、洞察力、協調性、グローバルな思考力を磨き上げ、自分の理想とする未来への扉を開きましょう。
【論文(由良研)】 2024.7.17 マウス脳において、サブプレート層に到達した移動ニューロンは、ADAMTS2を発現し細胞外マトリックスのTGF-βシグナリングを活性化することを報告した論文が、EMBO Reports誌に掲載されました(金子乃愛さん、大島実莉さん、由良敬教授、丸山千秋客員教授)。Kaneko et al. "ADAMTS2 promotes radial migration by activating TGF-β signaling in the developing neocortex" 学生が第一著者の学術論文 由良研HP
【オープンキャンパス2024】 2024年7月13-15日に開催しました(生物学科は7月13日)。生物学科だけでも200人を超える高校生の参加がありました。ご興味を持ってくださり、どうもありがとうございました。 https://www.ocha.ac.jp/event/d014623.html 特設ページ
生物学科では、学科教員による学科説明や入試説明のほか、個別の入試相談会、現役学生による相談コーナー、11研究室のオープンラボを行いました。
【論文(宮本研)】 2024.6.17 細胞外マトリックス分子ビトロネクチンの骨形成への寄与について卵巣除去マウスを用いて解析し、ビトロネクチンが骨リモデリングを制御しているという新たな知見を提供した論文がAnatomy and Cell Biology 誌に掲載されました。 (中島麻里さん、山下茉佑さん、橋本恵特任講師、宮本泰則教授)。Nakashima et al. “Vitronectin regulates osteoclastogenesis and bone remodeling in a mouse model of osteoporosis" 学生が第一著者の学術論文 宮本研HP
【受賞(宮本研)】 2024年6月15-16日につくば国際会議場で開催されました第56回日本結合組織学会学術大会において、大学院人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻生命科学コース博士前期課程2年の川本祐華さんが、「細胞外マトリックスタンパク質ビトロネクチンの神経細胞死制御機構の解明」というタイトルで口頭発表を行い、Young Investigator Awardを受賞しました。 第56回日本結合組織学会学術大会 学生の受賞 宮本研HP
【論文(毛内研)】 2024.5.21 マウスを用いた研究を通じて、経頭蓋(けいとうがい)直流電気刺激が脳内の水の流れを促進し、それによって老廃物の排出を助けるメカニズムを解明しました。本研究成果は、米国の医学雑誌「Brain Stimulation」の5-6月号に掲載されました。(王岩さん、毛内拡助教) Wang and Monai (2024) "Transcranial direct current stimulation alters cerebrospinal fluid-interstitial fluid exchange in mouse brain." 学生が第一著者の学術論文 毛内研HP
【ホームカミングデイ 2024】 2024年5月25日(土)に、ホームカミングデイ2024を開催しました。 https://www.ocha.ac.jp/event/hcd_2024.html
今回は、2021年3月に定年退職された最上先生の講演会(14:00–15:00)と交流会を行い、合計37名のOGの方が参加してくださいました。次回の開催は2年後の2026年の予定です。
【3年次編入ガイダンス】 2024年4月20日(土)に、2025年度入学者のための理学部第3年次編入学説明会(3年次編入ガイダンス)を開催しました(同日に、大学院オープンキャンパスも開催しました)。他大学や社会人から、生物学科の3年次に編入し、活躍している方が大勢います(社会人から3年次に編入し、博士後期課程まで進学された細田絵奈子さんの体験記はこちら)。13:00~13:20に学科紹介、13:20~14:00に質疑応答がありました。 https://www.sci.ocha.ac.jp/news/2024/d014369.html
【大学院オープンキャンパス】 2024年4月20日(土)に、大学院オープンキャンパスを開催しました。生物学科からは、ライフサイエンス専攻生命科学コースに進学する学生が多いです。 https://www.ocha.ac.jp/event/d014318.html
【論文(由良研)】 2024.3.25 DNAに結合して転写を制御するバクテリアや植物のタンパク質(転写因子)に関して、その制御構造を計算生物学の手法で明らかにした論文がBiophysical Journal誌に掲載されました。 この研究は興味深い結果を含んでいることから、同号のNew and Notableにも取り上げられました。(柴田眞侑さん、由良敬教授)。 Shibata et al. (2024) "Residue coevolution and mutational landscape for OmpR and NarL response regulator subfamilies." 学生が第一著者の学術論文 由良研HP
【お知らせ】2024.3.25 2024年度に開催される各種ガイダンスについて新着情報に追加しました。理学部第3年次編入学説明会は4/20、大学院オープンキャンパスも同じ4/20(要事前申し込み)、オープンキャンパス(7/13。特設ページは後日に公開されます)です。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
【受賞(岩崎研)】 2024.3.11 日本植物分類学会第23回大会(仙台)にて、生物学科4年の児玉円さんが「外来種オニハマダイコンの日本への侵入の歴史」というタイトルでポスター発表を行い、大会発表賞を受賞しました。 大会HP 学生の受賞 岩崎研HP
【出版】 2024.2.22 岩波書店ジュニアスタートブックス 『「好き!」の先にある未来 わたしたちの理系進路選択 』加藤美砂子編著を出版しました。この本は進路に悩む中高生に向けて、お茶の水女子大学で理系分野を学んだ卒業生11名が自らの体験をもとに進路や仕事について語っています。生物学科からは、卒業生の伊藤舞花さん、鵜沢美穂子さん、加藤美砂子教授が執筆しています。詳細は岩波書店による本の紹介ページをご覧ください。https://www.iwanami.co.jp/book/b639908.html
【論文(毛内研)】 2023.12.29 この研究では、胃にグルコースを注入した後の脳の活動を観察する新しい方法を開発しました。遺伝子改変されたマウスを使用して、無傷の頭蓋骨を通じて脳皮質全体のカルシウム動態をリアルタイムで視覚化する技術を紹介します。この研究成果は、Journal of Visualized Experiments誌(電子版)に掲載されました。(山田芹華さん、毛内拡助教) Yamada and Monai "Real-time Analysis of Gut-brain Neural Communication: Cortex wide Calcium Dynamics in Response to Intestinal Glucose Stimulation" 学生が第一著者の学術論文 毛内研HP
【受賞(宮本研)】 2023.12.13 2023年12月13日に神戸で行われました第33回神経行動薬理若手研究者の集いで、人間創成科学研究科ライフサイエンス専攻生命科学コース博士前期課程1年の川本祐華さんがポスター発表を行い大会特別賞、同コース同課程1年の坂井志穂さんが口頭発表を行い、最優秀賞及び大衆賞を受賞しました。大会特別賞及び最優秀賞は審査委員の採点により選ばれ、大衆賞は参加者からの投票により選ばれました。
川本さんの発表題目「脳の恒常性維持に対する細胞接着分子ビトロネクチンの寄与解明構」
坂井さんの発表題目「前頭側頭型認知症モデルマウスにおける迷走神経を介した脳-肝臓炎症連動機構の解明」
第33回神経行動薬理若手研究者の集い 学生の受賞 宮本研HP
【受賞(岩崎研)】 2023.10.29 日中韓の国際シンポジウム 10th East Asian Plant Diversity and Conservation Symposium 2023(2023.10/28-30)にて、大学院人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻生命科学コース博士前期課程1年の毛利陽香さんが「Molecular phylogenetic analysis of Taraxacum species in East Asia using chloroplast genome and nuclear ribosomal DNA sequences」というタイトルでポスター発表を行い、Best Poster Awardを受賞しました。 大会HP 学生の受賞 岩崎研HP
【受賞(近藤研)】 2023.9.12 日本遺伝学会第95回大会(2023年9月6日~8日)にて、大学院人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻生命科学コース博士前期課程2年の諏訪部優菜さんが「Drosophila sechelliaの嗅覚受容体Or85bとOr85cの宿主選択への効果 」というタイトルでポスター発表を行い、Young Best Poster(YBP)賞を受賞しました。 大会HP 学生の受賞
【論文(宮本研)】 2023.8.3 環状ホスファチジン酸の止血抑制機構を明らかにすることにより、環状ホスファチジン酸が治療薬としての有効であるという新たな知見を提供した論文がBrain research 誌に掲載されました。 (遠藤美沙紀さん、中島麻里さん、川本祐華さん、坂井志穂さん、橋本恵特任講師、宮本泰則教授)。Endo et al. “2-Carba cyclic phosphatidic acid regulates blood coagulation and fibrinolysis system for repair after brain injury” 学生が第一著者の学術論文 宮本研HP
【受賞(学科)】 2023.7.3 理学部の令和4年度理数学生応援プロジェクト後継事業にて、生物学科4年の山田芹華さん、3年の田浦愛美さん、岩下明日香さん、2年の小田咲さんがアドバンスドプログラム優秀研究賞として表彰されました。 顕彰式のお知らせ
【受賞(宮本研)】 2023.6.26 2023年6月24-25日に岡山大学医学部で開催されました第55回日本結合組織学会学術大会において、人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻生命科学コース博士前期課程1年の坂井志穂さんが「前頭側頭型認知症モデルマウスにおける肝自己免疫疾患の機構解明 」 というタイトルで口頭発表を行いYoung Investigator Awardを受賞しました。 大会HP 学生の受賞 宮本研HP
【論文(服田研)】 2023.6.18 アオホシイソギンチャクのクローン株を樹立し、効率的な人工白化方法を見つけ、褐虫藻との関わりについて比較研究をおこなった研究が、Zoological Science誌に掲載されました。(三尋木幸恵さん、金田海愛さん、中村澄香さん、霜山菜都乃さん、大堀智博さん、服田昌之教授)。 Mihirogi et al. "Establishment of a New Model Sea Anemone for Comparative Studies on Cnidarian-Algal Symbiosis. " 学生が第一著者の学術論文
【論文(毛内研)】 2023.6.14 レーザーが一点に集光しない「球面収差」と呼ばれる光学エラーを効率的に補正し、ぼやけの少ない画像を撮影するための顕微鏡システムを開発しました。この研究成果は、Microscopy誌(電子版)に掲載されました。(郷間葵さん、毛内拡助教) Spatial frequency–based correction of the spherical aberration in living brain imaging 毛内研HP 学生が第一著者の学術論文
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生物学の大きな特徴は,多様性を扱うことにあります。たとえば比較生理学という生物学の分野があり,比較形態学,比較内分泌学という分野もあります。これらは,生物の機能や構造とに大きな違いがあることを認めた上で,それらを比較することで生命活動の根源に迫ろうとするものです。多様性は生物を理解する上での重要なキーワードです。
また一方で,生命の共通原理を探ることも生物学の目標のひとつです。多種多様な生命活動を可能とする原理とは何か。それを突き詰めれば,地球上の生命体の存在を再定義することになるでしょう。
お茶の水女子大学の生物学科は,このような多様性と統一性の両方を視野に入れて,研究と教育を展開しています。生命を語るための強固な学術基盤を作り上げ,それをもとに社会への貢献を目指します。私たちと一緒に「生物三昧」を味わってみませんか?
沿革
生物学科在職教員の歴史
<生物学科の教員が所属する大学院>
・博士 前期課程(修士課程): 大学院人間文化創成科学研究科・ライフサイエンス専攻・生命科学コース
・博士 後期課程: 大学院人間文化創成科学研究科・ライフサイエンス専攻・生命科学領域
<生物学科の教員が所属する主な研究所・センター>
・湾岸生物教育研究所(千葉県館山市にあり、清本正人教授が常駐しています)
・ジェンダード・イノベーション研究所
・ヒューマンライフサイエンス研究所
・文理融合・AIデータサイエンスセンター
・理系女性育成啓発研究所
・サイエンス&エデュケーション研究所
・SDGs推進研究所
・グローバル協力センター
お茶大生物では、「オープンキャンパス」、「臨海実験所での春休みの高校生実習」など、高校生にお茶大生物を身近に感じてもらうイベントを企画しています。是非、ご参加いただき、お茶大生物を身近に感じてください。
2023年7月15日(土)に、理学部生物学科は対面でのオープンキャンパスを行いました。
学科教員による学科説明や入試説明のほか、個別の入試相談会、現役学生による相談コーナー、全12研究室のオープンラボ(研究室見学)を行いました。
お茶大生物学科では、学生が安心して学びに集中できるよう、多岐に渡る学生支援制度を設けています。2022年4月には学内の学生宿舎である音羽館も完成し、遠方からの学生も、お茶大でより一層、学びやすくなりました。
下の12の安心サポート体制も設けており、学生の学びを全力で支援します。
安心サポート体制の詳細(新しいウインドウが開きます)
お茶大生物学科では、海外留学も積極的に支援しており、沢山の学生が海外留学で貴重な経験と成長を手に入れています。
様々な海外留学プログラムがあり、自分に合ったものを選択することができます。
海外留学(新しいウインドウが開きます)
令和4年4月現在、生物学科には様々な分野を専門とする12名の教員(教授7名、准教授3名、講師1名、助教1名)が在籍しています。
興味がある分野の教員がいれば、メールでの質問、あるいはアポイントメントを取っての研究室訪問なども可能です。
※ 各教員の名前のリンクをクリックすると、研究室のHPに移動します。
各教員の専門分野と研究内容についての詳細(新しいウインドウが開きます)
<各教員の名前と専門分野>
加藤 美砂子 教授 (植物生理学)
清本 正人 教授 (発生生物学、海洋生物学)
生物学は、「生き物」の複雑で多様な生命現象を探求する学問であり、周辺領域の医学、薬学、農学、情報学などの学問分野の基盤となり、さらには地球環境問題や生命倫理などの社会的な問題にまで影響を及ぼす。生物学科では、多種多様な生命現象を科学的に解析する力を養い、幅広い知識に基づいた柔軟で論理的な思考力を身につける。コア科目(教養科目)の履修によって、文理にまたがる総合的な教養と外国語力を身につける。
生物学主プログラムでは、生物学の基礎概念を理解するための必修科目および基礎的な実験手法を学ぶ必修実習を履修し、この基礎の上に生物学の各分野の実験手法を学ぶ選択必修実習および選択科目を履修する。その後、より細分化された専門分野における高度な知識を習得できる生物学強化プログラム、または学際プログラムや他学科の副プログラムを学び、生物学主プログラムの総まとめとしての特別研究および生物学演習を履修する。
中学校教諭一種免許状(理科)、高等学校教諭一種免許状(理科)、博物館学芸員資格の取得にかかわる科目を履修できる。
教職について(新しいウインドウが開きます)
生物学科では、多種多様な専門科目講義を開講しており、生物学に関する幅広い内容を学ぶことができます。また、実習にも力を入れており、様々な専門分野の実習を受講することができます。
専門科目の講義と時間割(新しいウインドウが開きます)
履修ガイド(新しいウインドウが開きます)
さらに、3年次の夏に各研究室に仮配属、12月に本配属として正式に研究室に所属し、それぞれの分野の第一線の研究に実際に参加することにより、研究の進め方、文献の読み方、実験・観察の方法、実験結果のまとめと考察の仕方などを学びます。本学科には、12の研究室があり、それぞれにおいてきめ細かい教育が行われています。
研究室に所属した学生は、各教員の指導を受けながら、熱心に卒業研究や大学院での研究に取り組んでいます。
研究成果の多くは学会発表や「学生が第一著者の学術論文」として発表されており、その内容が評価されて何らかの賞を受賞する学生も珍しくありません。
生物学科で実際に学んでいる在学生や、これまでに卒業したOGからのメッセージを集めました。
お茶大・生物学科では、総合型選抜(新フンボルト入試)、帰国子女・私費外国人留学生特別入試、前期日程入試、後期日程入試、3年次編入・社会人特別入試など、複数の入学試験を行っています。
→ 募集要項(新しいウインドウが開きます)
→ 全学受験生向けページ(新しいウインドウが開きます)
各入試の日程については、こちらのページでも順次公開していきます。
生物学では、多種・多様な“生き物”の複雑で多様な生命現象を研究します。そのためには、いろいろな視点から考える柔軟な思考力とそれを支える幅広い基礎知識が必要です。したがって、高校生時代を通して、理系、文系を問わず、教科科目を幅広く学び、論理的思考や知的好奇心をはぐくんでいることを希望します。また、“生き物”の複雑で多様な生命現象を観察し、“生き物”と忍耐強く対話し、自ら考え、自ら問題を見つけ、試行錯誤しながらこれを解決する意欲とパワーをもつ学生を希望します。“生き物”に関する理解と関心を深め、より豊かな知の財産を築ける人に育つことを期待しています。
総合型選抜(新フンボルト入試)では特に、“生き物”の謎に対する探究心を重視し、生物学のさまざまな領域において高い問題意識をもって、積極的かつ行動的に自ら探究した経験を評価します。また、自然科学を広く学習して、科学的な基礎知識や考え方を備えていることも評価します。
以下の2種類の選抜方式から1つを選んでください。
・プレゼミナール(9月)
セミナーでは実験実習を中心にした講座を開催します。
研究発表を目指す人、純粋に研究をしたい人に向けて、次のイベントをセミナー後の時間帯に開催します。
・大学院生 研究ポスター発表
・自主研究相談会(高校2年生以下の本学生物学科受験に興味のある方限定)
研究ポスター発表では、生物学科の大学院生が最新の研究成果を発表します。研究のまとめ方の参考になります。また、研究の進め方などについて大学院生と自由に話すことができます。相談会では、自主研究の課題の選定や研究の進め方などについて大学教員が相談にのります。
→ 2023度のイベント情報(新しいウインドウが開きます) ※ 2024年度の情報は決定次第、こちらでも共有します。
多様な領域を含む生物学を学ぶには、多彩な才能の持ち主を期待します。第1次選考合格者に対し、論述試験と面接(口述試験を含む)を課します。論述試験では、生物学を中心とした科学の基礎知識、科学的文章の読解力、論理的表現力を判定します。面接では、面接担当教員との質疑応答を通して、自らの生物学の知識と考え方、社会に向き合う態度、将来への明確な展望、思考能力、個性や才能等、さらに、これらを面接担当教員に的確に伝える能力を重視します。外国における学校生活から学んだこと、それを本学入学後にどう活かそうと考えているのかが重視されます。
合格判定は、出願書類と第二次選考の成績を総合して行います。
生物学の知識を羅列的な暗記ではなく生き物を理解するパーツとして捉えていることを期待しますが、生物学には知識より重要なものがあると我々は考えています。論理的に考え、ものごとを正確に理解して説明できる能力を、生き物を材料として育むのが生物学と考えます。そこで生物の試験では、論理によって知見をつなぎあわせて相互関係や全体像を捉える能力や、実験結果から生命活動のしくみを読み解く能力、逆に実験計画を立てる能力などを重視します。また生物学は化学・物理学・数学・情報科学を含んだ総合的な分野ですので、化学または物理(選択)と数学の試験を課しています。また、学年が上がるにつれて英語の文献や本を読んだり、英語で研究成果を発表したりする機会が増えます。そのため、英語の試験を課しています。
合計 900点
大学入学共通テスト及び本学の個別学力検査(口述試験を含む面接)を課しています。
大学入学共通テストでは、科学に関する幅広い知識と考え方を身につけているかを判断するために、理科に重点を置きます。口述試験を含む面接では、生命現象をさまざまな視点から解析する柔軟かつ論理的な思考力、問題提示及び問題解決能力を備えているかどうかを見るとともに、面接担当教員との質疑応答 を通して総合的な思考力を判断します。それと同時に生物学を学ぶ意欲も重視します。
配点内容については、大学の公式の募集要項をご確認ください。
生物学では、多種・多様な“生き物”の複雑で多様な生命現象を研究します。そのためには、いろいろな視点から考える柔軟な思考力とそれを支える幅広い基礎知識と経験が必要です。 したがって、理系文系を問わず幅広く学び、論理的思考や知的好奇心をはぐくんでいることを希望します。また、社会活動を通じて高められた、生物学を学ぶ意欲も尊重します。そのうえで、“生き物”の複雑で多様な生命現象を観察し、“生き物”と忍耐強く対話し、自ら考え、自ら問題を見つけ、試行錯誤し ながらこれを解決する意欲をもつ人材を希望します。そして、“生き物”に関する理解と関心を深め、人類子孫に、より豊かな知の遺産を残せる人材として成長することを期待しています。
合格判定は、出願書類を参考にし、提出されたTOEICまたはTOEFLの点数から換算した英語の点数、生物学の筆記試験及び口述試験の点数の合計点で行っています。
社会人から3年次編入でお茶大生物学科に入学し、最終的には博士号まで取得された 細田絵奈子 博士の体験記もあります。
・社会人3年次編入体験記(新しいウインドウが開きます)
お茶大生物学科(学部)を卒業した学生の10–20%が就職し、50–70%がお茶大の、10–30%が他大学の大学院修士課程に進学しています。大学院修士課程へ進学し、更に専門知識を身に付けようとする学生が多いのが特徴です。
就職では、東京ガス・東京電力などのインフラ系、大正製薬・日本たばこ産業・コーセーなどの製薬、生活関連系、日本ハム・東ハトなどの食品系、アビームなどのコンサル系、野村総研などのシンクタンク系など多岐にわたります。採用試験の難関を乗り越えて国家公務員、地方公務員、教員などの職業に就く学生も少なくありません。職種で見ると、総合職とSEが比較的多いです。専門知識を活かしやすい研究・開発・専門職は、学部卒ではかなり難しいようで、あまり多くありません。
他大学の大学院への進学では、東京大学や京都大学、東北大学、東京医科歯科大学、東京工業大学など、自分の好きな生物種・科学分野を求めて進学先を決めているようです。
※ 卒業時に大学へ登録があった情報から集計しています。
お茶大の博士前期(修士)課程(生物学科から繋がるライフサイエンス専攻生命科学コース)を修了した学生の就職は、大正製薬・アステラス製薬などの製薬系の研究・開発職、アサヒ飲料・永谷園・キューピー醸造などの食品・飲料系の研究職、花王・ライオンなどの生活関連系、東京証券取引所・大和証券などの証券系、数研出版などの出版系、「いであ」などの環境アセス系、NTT東日本などの情報通信系の総合職・SE職など、学部卒よりも多岐にわたっています。修士号を持つことで、研究・開発職や専門・技術職といった、自分で何かを生み出せる職種につけるのが大学院進学の魅力の1つです。
大学院までの実務的経験を直接・間接的に利用できる企業・職種だけではなく、倫理的思考力、自分の意見を発信する力、自主性、考え抜く力、協調性、課題解決力、などの能力が発揮できるところに就職が決まっていくようです。
10%ほどの学生は、更に研究を進め、より深い専門知識と高い問題解決能力を身に付けるべく、お茶大や他大学の博士(博士後期)課程へと進学しています。
※ 修了時に大学へ登録があった情報から集計しています。
お茶大の博士(博士後期)課程(ライフサイエンス専攻生命科学領域) を修了し、晴れて博士号を取得した学生は、その専門性と幅広い知識、高い問題解決能力を活かして社会で活躍しています。国内や海外の博士研究員などを経て、大学や研究所のアカデミックポスト(教授・准教授・講師・助教など)を獲得された方は少なくありません。博士号取得後に海外へ武者修行に出る人が多いのも特徴で、そのまま海外の大学での厳しい競争に打ち勝って海外のアカデミックポストに就いた方もいます。また、大学や研究所のアカデミックポストだけでなく、企業(リコー、コーセーなど)の研究職や総合職、中高の教員、科学雑誌出版社の編集者など、お茶大で身に付けた高い能力を存分に発揮できる職場・社会で活躍する方も多く輩出しています。